現在、李保華老師は日本を活動の中心にされ、東京で会員制教室を開講しながら、世界中で馬貴派八卦掌を教えられています。
馬貴派八卦掌を学ばれたい方は、公式サイト:馬貴派八卦掌伝播中心を御覧下さい。

2010年1月31日日曜日

2010冬:八卦掌講習会(7)

本日の練習メニューは以下の通りでした。
  • 単勾式走圏
  • 単換掌:第二法
  • 単勾八法:式四
  • 単勾八法:式五
  • 単勾八法:式六
第三式と対応している第六式を最後の方で練習しました。動作自体は第五式からの変化ですが、範とする燕の動作がともに第三の特徴、苦し紛れの脱出とのことでした。いちばんの本領は燕子投林ですが、それがうまくいかなかったときのためだそうです。

具体的な要点としては、燕の目を範とする「眼精手快」について、また同じく燕の頭に学ぶ重要性も改めて示していただきました。
そして上盤の安定、正しい手法こそが力の源であることを実例を交えて教えて頂きました。

先日の芸術に続いて、今日は哲学についての講義がありました。『易経』にもとづく「四面八方」の哲理とその体現について教えていただいた次第。
また「一気貫串」「渾元一気」といった境地にいたる具体的なプロセスとして、気→血→筋→骨→神の順で通していくことを追究するようにとのことでした。

なお、今日は動作が多かったからか、最後に収式として、八段錦の一動作と下勢の燕子抄水を行いました。

2010年1月30日土曜日

2010冬:八卦掌講習会(6)

本日の練習メニューは以下の通りでした。

  1. 単勾式走圏
  2. 単勾八法:式一(換掌)
  3. 単換掌:第二法
  4. 単勾八法:式四
  5. 単勾八法:式二(燕子投林)
  6. 単勾八法:式五

何故馬貴派では準備運動をしないのか、その理論的根拠と、そうした練習方法と内功の関係について教えていただきました。
また練功において、各動物こそが教わるべき師であると、次の口訣が示されました。
  • 鶯飛燕舞
  • 鷹翻猴転
ここに注意して練習することは、これまで強調してきた養生や武術に加えて芸術を身につけることでもあるとのことでした。
また練習のプロセスは、動作を覚える→正確にできる→風格が出せるとすすめていくものであり、これら動物に学ぶべきはその風格の部分にあたるとの由。

また掌法の動作において曖昧模糊としたところは、先人が敢えてそのようにしたところであり、練習のポイントが通常と異なるのだそうです。
更に腰の回転の重要性、手の出し方のこつ、その際の頭の置き場所についてもいろいろ教わりました。

2010年1月28日木曜日

2010冬:八卦掌講習会(5)

本日の練習メニューは以下の通りでした。
  1. 単勾式走圏
  2. 単勾八法:式一(換掌)
  3. 単勾八法:式二(燕子投林)
  4. 単勾八法:式三(鷂子鑽林)
  5. 単勾八法:式四
時間のほとんどを式一~三に費やしました。単換掌からの変化であるこの三つは動作は簡単なようで単換掌並に奥が深いそうです。この三法は今後単双順と同じくらいしっかり練習するようにとのことでした。

また最後の15分ほどで双換掌からの変化である式四を練習しました。

単勾式の境地として、今日は新たに「熊経鳥伸」を教わりました。鳥が飛ぶためにはまず熊になって力をためないとダメなようです。

2010年1月26日火曜日

2010冬:八卦掌講習会(4)

本日の練習メニューは以下の通りでした。
  1. 単勾式走圏
  2. 単勾八法:式一(換掌)
  3. 単勾八法:式二(燕子投林)
  4. 単勾八法:式三(鷂子鑽林)
単勾式で腕は双頭の蛇だが、身体は亀で行う必要がある。「亀蛇相依」の境地を求めて練習するようにとのことでした。また気を静める効果があることを踏まえて、日々の練習で熊や龍の走圏がしっくりこないときは単勾式をまず練って乱れた気血を静めるとよいそうです。

式三については基本以外の二つの変化、払うものと跳ね上げるものを少しだけ見せていただきました。

また単勾式の第一の特徴は手のかたちにあるが、第二の特徴である変化のすばやさを実現するためには手を忘れて身体の回転を動作の中心にすえるべきことが改めて強調されました。
 


2010年1月24日日曜日

2010冬:八卦掌講習会(3)

本日の練習メニューは以下の通りでした。
  1. 龍形走圏
  2. 単換掌第二法
  3. 単勾式走圏
  4. 単勾八法:式一(換掌)
  5. 単勾八法:式二(燕子投林)
これまでの単換掌が前にすすむ力をつけるものだったのに対し、今度の単換掌では「横勁」を身につけるものなのだそうです。で、その力が単勾式でも大切なのだとか。

単勾式の走圏は双頭の蛇のように、しかしそれを忘れて行うようにとのことでした。また燕が突き抜ける際は手ではなく肩で打つのだそうです。そして鈎手の指の正しいかたちを教えていただきました。

また燕の特徴である方向転換の二つめとして、もときた方向に反転する単勾八法の二「燕子投林」(ツバメが林に飛び込む)を学びました。
その三「鷂子鑽林」(ヨウシサンリン/ハイタカが林をうがつ)は次回でしょうか。

2010年1月23日土曜日

2010冬:八卦掌講習会(2)

本日は体験教室でした。練習メニューは以下の通り。
  1. 龍形走圏
  2. 熊形走圏
  3. 鷹勢走圏
  4. 単換掌
  5. 鷹勢換掌
鷹勢は本来龍形や熊形で基礎ができている経験者向けの練習ですが、一つには八卦掌の奥深さの一端を体験してもらうため、一つには肩こりなどに効くため、教えていただきました。鷹の翼と鷹の目からほんの少し学ぶだけでも人にとっては十分すぎる成果を得られるそうです。

走圏の基本として外開内合、その結果としての手心空・胸口空・脚心空の体現、それを支える緊背・空胸・溜胯といった要領について体系的な説明がありました。ちなみに溜は「たまる」の意味ではありません。

これまでも李先生は目の前で見せてくれていたし、そのように指導もされていました。しかし、改めて外開内合にいたるプロセスを理論的に腑分けしていただいたのは、これが初めてではないかと思います。
 

2010年1月19日火曜日

2010冬:八卦掌講習会(1)

練習メニューは以下の通りでした。
  1. 龍形走圏
  2. 熊形走圏
  3. 単換掌第二法
  4. 単勾式走圏
  5. 単勾八法:式一(換掌)
これまでの講習会では養生と武術の相互関係を強調してきましたが、両者に通底するものとしての文化(知恵)についても理解を深めるために、その一端として武器の使用までを今回学ぶことでより深く基本に立ち返っていくことが今回の大きな目的だそうです。そこで八卦掌の絶門兵器(必殺の武器)である鴛鴦鉞の学習までを視野に入れて、単勾式を学ぶことになりました。

単勾式は八大掌法の中でももっともシンプルなものですが、それだけにきちんと学ぶことでより複雑な龍形八大母掌の理解が深まるのだそうです。
単勾式は龍と燕をその姿とし、本質はすばやい方向変化にあるとのことで、その基礎作りのために単換掌第二法をまず学びました。

単換掌は全部で八法の異なる風格があり、基礎として習っているのは“開”をその風格とするものです。これは基礎の身体づくりに必須のためとの由。そして第二法は“緊”をその風格として、よりコンパクトに中心軸のみで回転していく双扣双擺の掌法で、基礎の単換掌との風格の違いに注意して練習する必要があります。扣擺歩にも違いが出てきて、第一法では動かしてもよいが、この第二法では動かしてはいけないのだそうです。

単勾式については、養生としては、前の手をねじることで肝臓を刺激し、後ろの手を鈎手することで心肺を広げるため、怒りをおさめる効果があるのだそうです。武術としては、両の手を翼に見立て全身で燕のごとく動くことで大勢の敵の間をすり抜け大きな武器をかいくぐり敵を切り倒す技なのだとか。そのためには基礎の換掌で行う方向転換と鈎手をしっかり身につける必要があって、その積み重ねがきちんとあれば、武器を手にしたとき自然に扱うことができるとのことでした。

また今回、走圏の基本である中正を中と正の陰陽の関係として理解し身につけていくことを教えていただきました。中は安定、正は標準ということになるのでしょうか。これまでの李先生の教え方は、最初に一見正しい姿勢に見えなくてもきちんと中がとれている状態から始め、次に正しい姿勢になるよう調整して正がとれている状態に進み、今回からはその正を維持したままでもう一度、中のしっかりすわって安定している状態を目指すという、一歩進んだ段階の練習なのだそうです。


2010年1月12日火曜日

第5期練習会(15)

本日の参加者は9名でした。
前半は熊・龍の走圏と単換掌、後半は探掌の練習と各自復習を行いました。
最後に88式を2回通しました。
いよいよ来週からは李先生の講習会です。
 

2010年1月7日木曜日

第5期練習会(14)

本日の参加者は8名でした。
前半は熊・龍の走圏と単換掌、後半は探掌の復習と各自復習を行いました。
最後に88式を2回通しました。